「抱きしめる、という会話。」というフレーズをご存知でしょうか?
数年前に公共広告機構(AC)が“親子の愛情”をテーマに作ったもので、
テレビCMや新聞広告で目にしたことがある、という方も多いのでは。
では、「抱きしめる」というコトって、本当に親子の愛を育むために大切なこと?
心理学的視点から、そのキャッチフレーズの意味に迫ってみたいと思います!
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親子の心理的な結びつき、「愛着」。「愛着(attachment)」。 この「愛着」をめぐる研究、活発に行われるようになったのは1950年代頃から。
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赤ちゃんザルが、求めたものは。 ハーロウが実験の対象として選んだのは、ヒトを同じ霊長類の、アカゲザルの赤ちゃん。 まず、布製のお母さんからミルクをもらうグループの赤ちゃんザルたち。
さきほど紹介した、母子の愛が「愛の起源は生理的要求が満たされることにある」ものならば、針金製の母親からミルクをもらう赤ちゃんザルたちは、空腹を満たしてくれる針金製の母親に愛着を感じるはず。 |
「ぎゅっ」で、ぬくもり育む。実は、この実験には、さらなる続きが。 布製の母親をケージから取り去ってしまうと、赤ちゃんザルはまず、キーキーと大きな鳴き声をあげながらケージに噛み付く、「ホーホー」と声をあげながら走り回って母親を捜し求める、といった“抗議”を見せます。
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