メキシコは車社会。夜に到着する飛行機に乗っていると、点在する小さな村々の灯りが、まさに数学か何かの図形のように道路の線で結ばれているのが上空から見て取れる。今や、車が無ければ生活にも不自由な事が多いだろう。残念ながら電車は国内に数カ所のみ。国土が広すぎて線路なんて敷いてられないのだ。
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お国の犯罪事情も絡んでくるわけで。。。
スタンダード(マニュアル)運転を10分で挫折した私が、スタンダード車8割のメキシコで車を探すのは容易なことではない!家探しと同様、また希望を列挙してみる。オートマ限定、大きすぎたり軽は苦手、中古で結構、できれば日本円で30万円台に押さえたい。
中古車探しの媒体は、新聞やインターネットの告知欄が主になる。 写真付きの記事を中心に、メーカー、車種、生産年、価格などをチェック。 メキシコにおいて車探しをする際、気をつけなければならないことがいくつかある。 それは、売りに出している人と車の登録者が必ず同一、もしくは同じ家に住む家族であったほうがいい。 「いとこの車」とか「友達から頼まれて売っている」車は信用してはならない。 というのも、ドラッグや犯罪がらみに使われた車がそのようにして人から人へと渡り、何も事情を知らないこちらが最終的に大枚をはたいた挙げ句に、後日警察に問いただされることが珍しくないからだ。 実際、私が見に行って一目惚れした車(ルノーのクリオ)も怪しかった。 持ち主の奥さんは超高級区域にお住まいなのに、それっぽくない服装と態度、登録証では、購入地はここから東に6時間の都市、購入者の住所はアメリカ国境の都市、ナンバープレートはまた他の州のもので、今はここに住んでいる。ちょっとうさんくさい。試乗させてもらって値段交渉、書類を見せてもらってちょっと考えさせてもらう。翌日電話でそれらの疑問点を聞き出すと、国境付近のレンタカー会社で1年間使われていた、ということが判った。 もっと安く投げ売りをしている車になると、もうこれは「ああ、盗難車だな」としか思えない。中古車であっても大体の相場があるので、それを大きく外れた値段のものはやはり何かあるのだ。 |
わざわざ探しに出なくても。。
家探し、パートナーとの巡り会いと同じように、車探しもまた「運命的」なものがあるのだろう。一生懸命探しているとなかなか見つからない。気を抜いた時に、ひょこっと出てくるもの(か?)
毎日のように新聞やネットで検索するも、何か必ず満足いかない部分があったり、すでに売約済みだったり。もっと実践的な探し方は、ずばり街に出て走っている車をみよ、というわけ。 今使っているこの車だけど、何年製で幾らで連絡先はこちら、という情報(場合によっては$マークと電話番号のみ)がガラスにでかでかと書かれているので見つけやすい。街の中心部などにいると、走っている車の2割程度は「売ります」マークを付けているので、勝手に目の前に来てくれる中古車屋さんに来ているような気になってくる。中にはフロントガラスに運転の邪魔にならない様に書いている強者もいる。 中古車屋さんといえば、こちらでコヨーテと呼ばれる人達がいて、つまりはイリーガル(前述の問題あり)な車を買い取って多少整備をして、一般の人に「安心な中古車ですよ」と売る商売をしている。 ここで一手間かけられることにより書類の上で“キレイ”になり、素人からは尚更「問題有り」と見分けられなくなるという。要するに関わらないほうがいいとのこと。もうどうでも何でも良いから安く車が欲しい、というのなら別だが。
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持ち主の個性がでるものですよね
結局、いくつかの車を見た後、後部ガラスに売り出しサインのついている日本車(やはりタフで高性能なら日本車か)にアタックし、少々予算オーバーながら書類も問題ないので購入する事にした(もちろん値段交渉も忘れずに!)
3年もので状態もよく運転のし心地乗り心地がいい。一目惚れしたクリオ君には別れを告げ、実用本意なランサー君。毎日、土ぼこりを被りながらだけど頑張って安全に私を運んでくれている。 意外や、綺麗で新しい車が多いのですが、ドライブして目につくのが後部ガラスでの意思表示?シール。Macintosh愛用者は判りやすくMac製品におまけされているリンゴシールを貼っている(かくいう私も。) そして、何を思ったか漢字のシールも。 意味不明のものから、表裏が逆になっているのまで。 こういうものを見つけるのもドライブ中の楽しみになって来ています。 (本コンテンツトップの写真は、表裏逆になっているもの。そして信号待ちの間に「窓拭き部隊」に突撃されているところ)
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<次週は、そんな車での快適ドライブを妨げる、選挙イヤーにお決まりな道路工事について!ガガガガガガガガガ!!> |