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私を幸せにするライフスタイル BONITA message
2008.08.08.更新
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■ BONITA messageオープン記念!『ビルと動物園』独占Wインタビュー

キラキラ輝く要素を誰もが持っているのにもったいない

監督の齋藤孝さん(左)と主演の小林且弥さん(右)
監督の齋藤孝さん(左)と主演の小林且弥さん(右)

映画『ビルと動物園』の監督を務めた齋藤孝さんと、主演の慎を演じた小林且弥さんに、映画を通じて垣間見えた“働く女性像“について語っていただきました。日常の些細な幸せを描く巧みさに定評がある齋藤監督と、作品に埋もれない確かな存在感で注目を集める小林さん。お二人は、プライベートでも仲が良いとのこと。たくさんの取材やプロモーションに追われるお忙しい最中ではありましたが、まるで旧友と久々に出会ったようなリラックスしたムードでインタビューは始まりました。




――――まず脚本も執筆した監督にお聞きしたいのですが、この映画をつくろうと思った理由は何だったのでしょうか?


齋藤「僕の作品は“現代病”がテーマで、毎回異なるものを取り上げています。今回は他者とのコミュニケーションが苦手な男女が主役なんですが、それは自分自身とのコミュニケーションが苦手と同義語なんです。僕はそんな人たちに、もっと自分の気持ちに素直になってもらいたかった。そのきっかけは、恋愛でも家族の一言でも何でもいい。大切なのは、自分が何を望んでいて、何を幸せだと感じるのか気付く力を失わないことだと思うんです。主役の二人の出会いを、大きなビルの中で黙々と働く香子と、窓拭きのバイトをする慎という形にしたのも、わざとコミュニケーションを取る上での物理的な枷(かせ)を作りたかったから。そのもどかしい環境の中、不器用な二人がどうやって距離を縮め、何を考えるのか……そこに僕が伝えたいメッセージが隠れているんです」


――――では小林さん、この映画に出演を決めた大きな要因は?


小林「以前、齋藤監督の『トマトジュース』という作品に出させてもらったので、新作を撮ると聞いて、ぜひ出演させて欲しいとオファーしました。齋藤監督の作品は、“古き良き”というにおいがするんですよ。今回の映画もたまたまテーマが時代に合っていたというだけで、普遍的な人間の営みを描いていると思うんです。特に今は、コミュニケーションが苦手な人が増えていますよね。そしてだんだんと他者と交わったり、環境を変えたりすることが億劫(おっくう)になり、知らず知らずのうちに自ら檻の中に閉じこもってしまう。監督はそういう繊細な心の変化を描くのがすごくうまい。演じるのは難しかったけど、慎はやりがいのある役でした」


――――この映画はどんな方に観てもらいたいですか?


齋藤「一歩踏み出せない人。踏み出せる状況がないと思っている人。明日は何が起こるかわからないという時代ゆえに、安定志向の人が多いんだと思いますが、『じゃあそのままの環境にいることがベストなの?』という疑問をこの映画で投げかけたい。結婚や出産の話が絡むので女性の方が共感できると思うんですが、男女問わず観てもらいたいです」


小林「僕は、ズバリ20代30代の女性に観てもらいたい。これだけ女性に観てもらいたい映画もなかなかいないと思います。友人と話していても、みんな『仕事がつまらない』『彼氏とうまくいかない』『将来の夢なんてない』と“ないない”尽くし。せっかくキラキラ輝く要素を誰もが持っているのに、それじゃもったいないですよ」

前向きに頑張っている女性は魅力的

――――話は少し変わりまして、“働く女性”についてどんなイメージをお持ちですか?


小林「自分の母親がまさに“働く女性”なので、特別な思いはないですね。物心がついた時には、母親はもう働いていたし、それが僕の家庭では普通でした。ただ、母を見ていると本当に大変そう。時代が変わり、大分女性が働きやすい環境になったとは思いますが、まだまだ働く女性には体力的にも精神的にも厳しい世の中なのかな、と心配になります」


齋藤「何かに頼るんじゃなく、自分の力で生きようと前向きに頑張っているので、魅力的だと思いますよ。仕事のほかに、家庭も趣味もこなしていると、人間的な幅が広がっていくじゃないですか。つまり働いていれば、いくらでも自分を変えるチャンスがある。だから、魅力も増していくんだと思いますね」


――――香子が慎と出会って変わったように、人生のターニングポイントになったことはありますか?


齋藤「僕はずっと会社員だったので、映画の道に進もうと決めたのが、一番のターニングポイントでした。香子と同じで、このままでいいのかっていう漠然とした不安があって。サラリーマンの父親に、『サラリーマンにはなるな』ってずっと言われていたので、今思えばその言葉が後押しになったのかも」


小林「僕のターニングポイントは、あるドラマの撮影現場。『役者は向いてない、もう現場に来なくていい』って、すごくたたかれたんですよ。その時初めて、自分が役者になった理由を考えたんです。結果的に『俺はこの仕事が好きだからしたいんだ!』って改めて思い、どんな形であれ役者はやっていくと心に決めました」


――――映画のように、自分が変わるきっかけになる出会いってなかなかないですよね。どうすればそんなチャンスに恵まれると思いますか?


齋藤「香子が特別恵まれていたっていうわけではなく、どの女性にも自分が気付かないチャンスや出会いってきっとあると思いますよ。それは本当に気付いていないのか、気付かない振りをしているのか分かりませんが(笑い)。魅力的な女性に男性が言い寄るのはごく自然なことだし、もっと自分に自信を持っても何も問題ないと思います」


小林「そう、毎日外に出ているんだし、チャンスが転がってないはずないですよね。流れていく毎日を放っておくと、どんどんスピードがついていって、さらにいろんなことに気がつけなくなってしまう。だからひとつだけでも、モードを切り換える何かを取り入れたらいいのでは?」


齋藤「男性が臆病になって自分の思いを伝えられないから、『食事に行こう』って誘う言葉が、もしかしたら告白に近いくらいの意味を持っているかも知れない。同じ男としては情けなく思いますけど、そのサインを見逃さないように、女性には常にアンテナを張っていてもらいたいですね」


小林「女性が思う以上に、男は打たれ弱いんですよ(笑い)」

恋愛も仕事も変えるチャンスはいくらでもある

―――― “働く女性”にどんなふうに生きてほしいと思いますか?


齋藤「そういう人たちは、きっと僕たちが何て言おうと、自分が思うように生きていく力があると思うな」


小林「確かにそうですね」


齋藤「あえて言うなら、前に進んで欲しいし、いろんなことに気付いてほしい」


小林「年齢によって結婚や出産の悩みもあるんでしょうけど、働けるってすごい強みだと思うんですよ。だから働くことそのものを、心から楽しんでほしいですね」


――――明日からすぐにできる、さらに自分を輝かせるヒントは?


齋藤「何かひとつ、好きなものを作るだけでだいぶ変わると思います。ベストは、好きな人を作ることですけどね。やっぱり、女性にとって恋は大切。『仕事が恋人よ!』っていう女性もカッコいいと思うけど、男としては恋に思い悩むカワイイ女性でいてほしい」


小林「メリハリをつけるために、何でも良いから仕事に関係ないことを始めてみたらいいかも。日記を書いたり、習い事を始めたり……そうやって自分の時間をつくることで、何かが変わり始めると思います」


――――最後に、働く女性へのメッセージをお願いします。


齋藤「働いていれば、恋愛も仕事も変えるチャンスはいくらでもある。当たり前過ぎて忘れてしまっているそんなことを、映画を通して思い出してほしいですね」


小林「この映画は、“働く女性”へのエールとして作ったもの。仕事や恋愛に疲れた時はぜひ劇場へ。解決のヒントが見つかるかも知れませんよ」




●さいとうたかし●1975年生まれ。監督作品としては短篇作品『トマトジュース』が2004年水戸短篇映画祭においてケイブフィルムズ特別賞受賞。同じく短篇映画『白い鳥』、『太陽』を監督。PV監督作品では、おおはた雄一の「Rambling」等がある。日常の些細な幸せを描く作風が映像界で注目される。


●こばやしかつや●1981年生まれ。02年「東京ぬけ道ガール」でデビュー。「ごくせん」(05)、「不機嫌なジーン」(05)などのテレビドラマに加え、近年はCM、舞台でも活躍。主な出演映画は、陣内孝則監督『ロッカーズ』(03)、前田哲監督『棒たおし!』(03)、関本郁夫監督『スクールウォーズ HERO』(04)、『YUMENO』(05)、山下敦弘監督『リンダリンダリンダ』(05)、守屋健太郎監督『school daze』(05)、両沢和幸監督『Dear Friends』(06)、飯塚健監督『放郷物語』(06)、永田琴監督『Little DJ ~小さな恋の物語』(07)など。本作『ビルと動物園』では、悩める音大生役で好青年を演じる。現在、『白と黒』(東海テレビ系列、毎週月~金曜日13時30分~)などに出演中。


★取材ウラ話★
恋愛や女性の話になるとお互いをからかい合いながらも、映画の話になると瞬時に顔が切り替わり、ひとつひとつの質問にじっくりと考えて答えてくださる齋藤さんと小林さん。お二人の誠実さと真面目さが伝わり、いかにこの映画に愛情と情熱を注ぎ込んでいたかを垣間見ることができました。これからもご活躍間違いなしのお二人。要チェックです!

ビルと動物園  ビルトドウブツエン
http://www.biru-to-doubutsuen.jp/
出演:坂井真紀 小林且弥ほか
監督・脚本・編集:齋藤孝
7月19日より、ユーロスペースほか全国順次ロードショー
    
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WRITERS NOTE
【NAME】周防 美佳
「ビューティ」と「エンタメ」のカテゴリーを担当する元女優のライター。その割に、女らしさとは無縁なのでイイオンナになりたい!
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