■ ロンドン・オリンピックの聖火がやってきた！

ロンドン・オリンピックも開幕が間近に迫っているイギリス。いよいよ始まるという高揚感で今イギリスは湧いています。オリンピック過去３大会で金メダルを獲得しているセーリング英国代表のベン・エインズリー選手が第一走者となり、５月１９日にランズエンドからスタートした聖火リレー。その日以来、テレビでは毎日聖火リレーの様子が伝えられています。

そんななか、英国内で約１万２８００キロをつないでいる聖火リレーが、先日私の住むオックスフォードにもやってきたので足を運んできました。

オックスフォードでは、聖火を迎える為にサウス・パークという広大な公園で聖火リレー歓迎イベントが行われました。聖火が到着するまでのあいだ、子供達も参加できるダンスイベントや、スポーツ・トライアル、地元のダンス・グループによるパフォーマンスなどが催され、地域の人たちがピクニックをしながら思い思いに楽しんでいました。屋台も立ち並び、フェスティバルさながらの雰囲気さえあります。

今回のオリンピックのスポンサーでもあるコカ・コーラやサムスン、ロイズ銀行などが、それぞれのブースで無料体験イベントも実施していました。サムスンのブースでは、本物のトーチを持って聖火リレーの雰囲気を体験し、その記念写真を無料で提供するというイベントが行われており、家族連れをはじめとする多くのオックスフォード市民たちが参加していました。私も実際にトーチを触らせてもらいましたが、金色に輝くトーチは思ったよりも軽いもので驚きました。ただ、聖火リレー走者たちのようにトーチを掲げたまま走るのは、なかなか簡単なことではないようです。

元フィギア・スケートのミシェル・クワン選手も参加したというオックスフォードの聖火リレー。オックスフォード地域の最終走者が会場に近づいてくると、会場に集まったお客さんたちのヴォルテージも最高潮に達します。会場では、オックスフォード大学の名門クラブであるボート部員たちがオールお掲げ、走者のためのアーチを作って待ちます。

そして、大歓声を受けながら聖火とともに会場入りしたのは６０代の車椅子の男性走者でした。トーチに灯された本物の聖火を見て、いよいよイギリスにもオリンピックがやってきたのだなという実感を噛み締めていたのは私だけではなかったはずです。