■ 大成功したビストロGlouの姉妹店jaja

トレンド発信地として知られる北マレのブティック通りにあるビストロGlouは、料理雑誌の編集長と映画プロデューサーがオープンしたということで一躍話題となり、美味しいという評判も得て大成功となりました。そのGlouの姉妹店がマレの中心地にオープンしたということで早速行ってみることに。

レストランの名前はjaja。カフェやブティックが集中するマレの通りの中庭奥というシチュエーション。中半分は上がガラス張りの屋根でオープンテラスになっているという造り。天気の良い日は上から太陽光が差し込み、とても気持ちがいいです。

入口と店内に掲げてある黒板に今日のメニューが書いてあり、前菜、メイン、デザートとそれぞれチョイスは一つのみ。コストを抑えるためなのか、最近このような形式をとるビストロやレストランが増えているように思います。そしてかなりの確率でアタリが多い。レストラン側の自信の現れなのかもしれません。

本日のメニューは、前菜：シャルキュトリー（ハムやソーセージなどの豚肉詰物類）盛り合わせ、メイン：若鶏のソラリス（中心の一番美味しい所）野菜のピペラード（ピーマンのラタトゥイユ）添え、デザート：洋梨のコンポート、桃シロップがけ、といったラインナップ。

前菜重め、デザート軽めといった印象。ワインを飲みたいと思ったので、シャルキュトリーはかなり魅力的です。ワインはグラスかボトルかの選択になります。味はロゼ、色は赤という珍しいワインもあります。

まず感動したのは、前菜のシャルキュトリー盛り合わせ。サラダを下に敷いて、2種類の生ハムと2種類のソーセージ、そして上にはシブレット（浅葱のようなもの）のトッピング。イベリコハムは、やはり脂身と塩味が絶妙に溶け合う味わい深い逸品。セラノ生ハムにシブレットを巻いて食べると、不思議とカツオのたたきの味を思い出しました。生ハムとお刺身って似ているのかも。シャルキュトリーは、豚肉の独特の臭みのあるものがあったりするのですが、こちらに出てきたものは全て臭みなし。

そしてメインのソラリス。以外としっかりと弾力のある歯ごたえがありますが、繊維は細かく、味はさっぱり。ジューシーなバルサミコのソースが濃厚で、ピペラードのピーマンの甘みを噛みしめながら一緒に頂きます。そしてデザートの洋梨は、細かくパウダー上になったナッツが載って登場。ミント、木いちごも一緒に乗っかっていて、まわりには赤スグリが散らされ、思わず「可愛い！」と叫んでしまうほど。自然なフルーツの甘みとともにナッツの心地よい食感も楽しめます。

最近の美味しいレストランの傾向として思うのは、皆盛りつけが美しいこと。色彩のバランスや、食材の並べ方、重ね方などは一つの作品を見ているようです。大雑把にどん！と盛って出て来る素朴なビストロ料理もいいけれど、心の底から美味しい！と楽しめるのは、こういった細かい所までこだわっているお店だったりします。

気分が上がりすぎて、その足でショッピング三昧で散財する可能性大。ただ、周辺には古着屋や雑貨店など、少ない予算で楽しめるお店が多いので、買い物とセットで行くことをオススメします！