冬の寒さがやってきましたが、野菜たちは冬に活躍の根菜たちが店頭にも賑わってきました。この時期冬から初春にかけて旬である野菜が他にもあります。 どこか似ているけどどこか違う『ブロッコリー』と『カリフラワー』です。今回は、『ブロッコリー』と『カリフラワー』のお話をしたいと思います。
『ブロッコリー』ですが、地中海沿岸うまれのキャベツが改良されてできた野菜です。つぼみの部分である花蕾と茎を食べる緑王色野菜になります。『カリフラワー』ですが、ブロッコリーが突然変異で白くなった野菜です。大きなつぼみが塊になった花蕾を食用とします。ブロッコリーとは違った独特の優しい甘みが楽しめます。
栄養面では、どちらもビタミンC豊富な野菜ですが、ブロッコリーは色の濃い緑黄色野菜になるので、さらに栄養価も高いです。カロテンや鉄分、カルシウムに加え、ビタミンCは1/3個で1日の成人ビタミンC摂取量がとれるといわれる嬉しい野菜です。美肌や風邪予防に良いといわれるビタミンC に加え、貧血予防や妊婦さんは摂取していただきたい葉酸なども、ブロッコリーには含まれます。ブロッコリもカリフラワーもキャベツと同じアブラナ科の仲間たちで、イソチオシアネートという、ガン予防に良いといわれる成分も含まれています。特にブロッコリーには、イソチオシアネートの一種スルフォラファンが豊富といわれています。
生活習慣病予防にもよいといわれるお野菜です。お料理の際、茎を捨てている方いらっしゃいませんか?茎にも食物繊維、ビタミンA、ビタミンCなど栄養成分も含まれているので、捨てないでお召し上がりくださいね!
ブロッコリーとカリフラワーの違い |
ブロッコリーとカリフラワーの種類【ブロッコリー・茎ブロッコリー】 茎の部分の長いアスパラガスのようなブロッコリー。 キャベツの仲間の中国野菜カイランとブロッコリーを交配してできたものです。 茎も柔らかく甘く食べやすいです。店頭では『スティクセニォール』という品種が 置いてあります。スティクサラダにも利用できるブロッコリーです。 【ブロッコリー・ムラサキ】 カリフラワーに少し形が似ています。 花蕾の部分が鮮やかな紫色をしています。この紫色にはアントシアンニンが含まれます。茹でてしまうと緑色になってしいます。 【カリフラワー・ホワイト】 みなさんが店頭でみる白い花蕾を持つものです。 白いものも、『スノークラウン』『スノーキング』『新雪』など雪の白をイメージさせる品種名がついています。 【カリフラワー・オレンジ】 花蕾の部分がオレンジ色をした花のようなカリフラワーです。 このオレンジ色にはカロテンを含みますが、ゆでるとさらにオレンジ色が 鮮やかになります。『オレンジブーケ』という品種があります。 【カリフラワー・ムラサキ】 紫陽花を彷彿させる色形をした紫色のカリフラワーです。 この紫色にもアントシアニンを含みます。茹でると鮮やかな緑色になるのが 残念です。『バイオレットクィーン』という品種があります。 【カリフラワー・サンゴショウ】 海の珊瑚のように美しいカリフラワーです。 『ロマネスコ』ともいわれるイタリアの伝統野菜です。 色は黄緑色、形はひとつひとつがジュエリーのように丁寧な三角形の形をしています。『連山二号」という品種があります。ヨーロッパでは、一般的なカリフラワーですが、日本ではあまりみかけないです。みかけた時は、これはラッキー!と是非お手にとってお料理にお使いください。 |
ブロッコリーの茹で方
『ブロッコリー』と『カリフラワー』ですが、どんなゆで方がおいしいの?と質問も多い野菜です。他の野菜にもいえることですが、茹で過ぎは栄養流失の原因になりますので、注意してくださいね。緑色の野菜を茹でたときにゆで汁が緑色になっていることはありませんか?その色は、野菜の栄養でもあるのです。せっかくの栄養素を捨ててしまってはもったいないです。そんな時は、ゆで汁スープに使用したり工夫しましょう。まずは茹で過ぎないようするのが一番ですね!ますはブロッコリーですが、茹ですぎないフライパン編と『私、忙しくて火をみる時間もないのよ』という方にレンジ編でご紹介しましょう。
【ブロッコリー~フライパン編~】 ①流水でざっと洗い、つぼみの根本に包丁をいれて茎と切り分けます。 ②つぼみは縦半分にきり、つぼみの茎のつけねをひとかたまちずつになるように 切り分けます。茎の部分はピーラーで皮をむき、好みのサイズにカットします。 ③大きなボウルたっぷりな水を用意し、②をいれて2分ほど置いたらさっと洗います。 その後はよく水をきってください。 こうすることで、ブロッコリーのつぼみの中に入った汚れもとることができます。 ④熱したフライパンに③をいれ、ブロッコリーが半分浸るくらいの水とひとつまみの 塩を加え、強火で2分~3分ほどふたをして蒸します。 ⑤④をざるに上げて、冷します。 【ブロッコリー~レンジ編~】 フライパン編の①~③をします。 ④耐熱皿にブロッコリーが重ならないように並べます。 50ccの水とお塩ひとつまみをラップをかけて、レンジ1分半~2分加熱します。 ⑤④ざるに上げて冷します。 |
カリフラワーの茹で方最初に茎に包丁で切り込みをいれて、手で縦にさくように割り半分にし、 ひとかたまりづつ包丁で切り分けていきます。 ②大きなボウルたっぷりな水を用意し、①をいれて2分ほど置いたら さっと洗います。その後はよく水をきってください。汚れを綺麗に とるための洗い方になります。 ③たっぷりの水をお鍋に入れて小さじ1の塩と大さじ1の小麦粉を加え、沸騰させます。 ④と酢またはレモン汁(1ℓに対し大さじ1)を少し入れ、2~3分茹でます。 ⑤④をザルに上げ、冷します。 写真は下ごしらえしたものです。 このままオリーブオイルと塩胡椒をあわせるだけでも充分おいしいです! フルーティな味わい上品な味わいのオリーブオイル『フィリップペリオ』は、 今まで使用したオリーブオイルの中でも、野菜と相性がいいと思いました。 シンプルな素材そのままのお料理というものは、下ごしらえがとても大切だと思います。ひと手間加えることで、見栄えや栄養価など野菜の素材が活かされますので、ご参考にしていただければと思います。 では、野菜ソムリエ志麻のレシピをご紹介したいと思います。 今回は『隠し味はアボカド♪ブロッコリーの和風ペンネ』と『カリフラワーと根菜のカポナータ』になります。『隠し味はアボカド♪ブロッコリーの和風ペンネ』は、ブロッコリーの茎をおいしく使用し、アボカドと生姜とお醤油で味付けした和風ペンネのレシピになります。 『カリフラワーと根菜のカポナータ』ですが、彩り綺麗な夏野菜とトマトを煮込んだイタリア料理のカポナータを、秋から冬が旬の野菜で作りました。旬の野菜は栄養価も高くお財布にも優しいのですよ。温野菜サラダとしても活躍の『ブロッコリー』と『カリフラワー』が主役のレシピです。是非お楽しみくださいね。 |