ポーランドのお墓は、夜は蝋燭で灯され『寂しさ』を感じさせません。 |
日本人で、お寺と特別関係のある人でなければ、お墓に出向くのは盆の時のみ、という人は結構いるのではないでしょうか。もしくは、故郷が遠くてここ数年全く足を向けていない人も多いと思います。
ポーランドでは、外国に出稼ぎに出ている、もしくは移民したとかいう場合でなければ、先祖のお墓は身近にあります。ポーランド人は、生まれた土地から離れた場所で仕事を探し、住む場所を変えるということが今まで稀だったので(最近は少数ですがそういうポーランド人もでてきました。)大抵は祖父母も両親も、そして自分もその土地近辺に住むため、先祖のお墓の手入れも年に1回ではなく、頻繁に出かけて花を添えたり、蝋燭を灯す機会があります。
しかし、これだけ身近にあるのに、生前にお墓の手配などをする人の話は聞きません。アジアの某国などは、生きているうちからこれまたご立派なお墓を手配する習慣があるそうですが、こちらはどうも、残された家族の課題のようです。
今回のようなことが起こったり、お盆が近づくと、ふと自分の死後を考えてしまいます。カトリック教徒じゃない私はこの国では教会の墓にも入らないし、さてどういう扱いになるのでしょう。こんな難題を残したままにしておいたら、後に手続きする家族からブーイングが相当飛ぶだろうな、と自分の死後を想像して苦笑してしまう私でした。