日本の結婚式・披露宴というと、どうも堅苦しい感じでして。
借りている会場も前後があるからか、時間きちきちで、司会進行役もがっちり時間をみながら「押さないように、押さないように」となかば必死(司会経験があるのでその辺の苦労はようわかる)
さて、全国的に時間にはゆる~いメキシコの披露宴はどうなんでしょ?
時間をたっぷりかけた披露宴 |
広いお庭で披露宴
こちら、新郎側一族所有のどでかい「La Quinta(庭)」にて行われました。ミサの教会から車で10分ほどのところですが、La Quinta周辺は参加者の車で大渋滞。だって普段は静かな田舎町のはずれ、一方通行の一車線ですもの。会場周辺の駐車はすべて参加者のもの。多少「間違って」停めていても、この日ばかりはキップは切られません(ビバ・メヒコ!) お庭の芝生は真っ白なパーティ用テントが張られ、10人がけのテーブルも25以上。ということは参加者は250人以上?この規模、メキシコの結婚式では「小さい方かな」とのこと。 どんだけ呼ぶんだ! |
カップルのダンスから
パーティの始まりは「新郎新婦のダンス」から。 二人が選んだ「記念の曲」の中、べったべたに甘~い雰囲気のなか、まずは二人だけが踊ります。その後、親戚だとかごく近い人達が彼らと代わる代わる踊って行きます。 もちろん、ブーケトスも。テーブルでごった返す会場真ん中(なんでこんなとこで!)に「シングル女子集まれ~!」と集まって来た女子達に向け、お決まりの後ろ向きブーケトス。今回はなんと、彼氏付きで訪れていた親戚の18歳女子がみごとキャッチしました。 |
男子、妻の尻に敷かれよ!って?
「シングル男子あつまれ~」と。男子? すると、新郎の影でドレスをたくしあげておもむろにガーターをはずす新婦。これを、同じように後ろ向きで男子に投げつけます。どういう意味があるんだ?女子をゲットせよ、ということか? 友人Ana Laura(アナ・ラウラ)とEric(エリック)の式でも、面白い事が。 新郎とその友人男子達が、今どきどのおばはんがつけるのよ?というベタなエプロンをくびにかけて大はしゃぎしています。 エプロンはスペイン語でMandil、この儀式?もMandilと呼ばれ、結婚したら男子は奥さんの尻にしかれるべし!という、いかにも「ママが世界の中心」のラテンらしいもの。こうして、恋人時代は男性優位、男性主導のカップルも、結婚して「家庭」になったらママ主導に変って行くのねぇ~。 |
明け方まで延々と続く‥
結婚式披露宴ではみんな、10代の子供みたいにはしゃぎます。 クラウン(ピエロ)を呼んでみたり、仮面舞踏会のようなマスクや派手派手カツラ、ちょっと安っぽいコスプレの小道具みたいなものをみんなにばらまき、踊る踊るの大騒ぎ。 みんなで電車ごっこみたいに並んで、テーブルの隙間をビール飲みながら歩いたり。素朴だなぁ~。 日本のように、涙の「ご両親への花束贈呈」なんてありません。手紙の朗読もありません。そんなしゃっちょこばったイベント、出し物、親戚のおじちゃんの「○○ちゃんが小さい頃は~」なんて恥ずかしいトークもありません。 ただひたすら、音楽がかかり、踊り、食べ、飲み、飽きると誰かのテーブルに行き、踊り、喋り、が数時間。夕方に始まるパーティが終わるのは、大体明け方。 ほぼ12時間、パーティは続きます。となると、当然みんなまたおなかが空く。したがって、夜中過ぎにまたディナーが供される、と。それにしてもなんともタフなメキシコ人。 ま、翌日はがっつり、みなさん眠るんですけどね。 |
ともかく、Alejandra & Alfonso, Ana Laura & Eric、末永くお幸せに!
<来週は、手作りの素焼き民芸品を作る職人さんをご紹介!> |